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バルサの食卓 [読書メモ]

上橋作品に登場した食い物を、実際に作ってレシピ集にしてしまえ!
と言う、マニアックな一冊。
作品中で、名脇役として、場の雰囲気を伝えるだけにしては、
妙にリアルでおいしそうな料理の数々が、こうも並べられると圧巻です。
料理ごとに上橋さんのエッセイが挟まれていて、これもおもしろい♪

次男によると「普通に旨そう!旅の野宿でする料理だから、もっと黒焦げだったり、
もっと、あいたたたな料理なのかと思った」そうです。
でも、旅が人生みたいなバルサが、いつ~も焦がしてる訳ないよ。
焚き火の火加減なんかも慣れてて、シンプルだけど絶妙に仕上げてると思うよ。
「そっか、一年に数回しかやらない、にわかキャンパーのうちとは違うんだな」
変に感心している様子が微笑ましかったり。

普通に手に入る食材や材料で作れるレシピにしてあるのがうれしいです♪
三つほど実行。
torimesi.jpg
まずは”ノギ屋の弁当風鳥飯”
夕食なので、丼にしました。
massale.jpg
二つ目は酒場の揚げ料理・マッサル
味噌味なので、焦げやすかったかも。
次男から「小さくするか、薄くして、揚げ時間を短くすれば」との、
ありがた~いアドバイスを頂戴しました。とほほ;
(後から帰ってきたお父さんと、お兄ちゃんのはそうしたわ)
butanikuni.jpg
そして、シンプルだけどタレもおいしかった豚肉煮。
残った汁で煮た野菜はうみゃかったです♪
そのうち、次男が最初に注目した”おむすび”も、
大会か合宿に持たせてあげよっと

著者:上橋 菜穂子&チーム北海道

バルサの食卓 (新潮文庫)

バルサの食卓 (新潮文庫)

  • 作者: 上橋 菜穂子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/07/28
  • メディア: 文庫



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おそろし 三島屋変調百物語事始 [読書メモ]

凶事のただ中で一人生き残ったおちかは、
郷里を離れ、江戸で袋物を商う叔父宅で働く中、
叔父の名代として、不可思議な物語を集める、
”変調百物語”の聞き手を務めている。
心に秘めていた”物語”を聞く事は、叔父の最初の目論み以上に、
語り手にも、聞き手にも変化をもたらす。
これは、その”事始め”

新聞小説は、これの続きとして始まったので興味が向き、読んでみました。
(なかなか図書館の順番が回ってこなかったので、
読むまでに連載はかなり進んでしまいましたが)
前に読んだ”日暮し”の江戸テイストに、不思議世界の色が加わり、
「ふ~む」と、読みました。
現在の連載からは見えていなかった”商人”が、
これからどの様におちかに絡んでくるのか、
おちか自身がどう救われていくかが、ますます楽しみになりました。

著者:宮部 みゆき


おそろし 三島屋変調百物語事始

おそろし 三島屋変調百物語事始

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/07/30
  • メディア: 単行本



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暁星記 [読書メモ]

舞台はテラフォーミングされた金星。
人々は、地を被う巨大な樹木の上で、村単位に原始共産的生活をしている。
また、人々の祖先を、金星に送り込んだ、地球のエリートが観察している。

主人公ヒルコを取り巻く”今を生きる人々”の想い、
人柱にされた”過去の人々”の怨念と望郷の切なる想い、
”精霊”の思惑が大きな渦となり、世界を巻き込んでいく。

モーニングに連載が始まった時、
それまでの”牛のおっぱい”、”タロのいちんち”、”蕗のお便り”の
路線から急にハードなSFの世界に跳躍したのに、
驚きと喜びに、毎回楽しんでいましたが、
ヒルコが”地獄”に落ちた辺りで休載に。
その後、単行本で続きが出たものの、最終巻は予告されていた時には出ず、
残念に思っていたのもしばらくで、諦め、忘れかけていました。
先日、ふと思い出してネット検索してみると、
なんと、最終巻が去年の10月に出ているじゃないの!
即、取り寄せ、息を殺して読み漁りました。

思った以上の展開にはまり込みました。
単行本だけでの刊行で、多くの人が知らないのがもったいない!
これが連載されていれば、もっと読まれただろうに…
時間をかけたからこその上質さなのかもしれませんが、惜しいです。
そして、もう一つ、前述の三作品と根っこが同じだったのに感じいりました。

著者:菅原 雅雪

暁星記 1 (1) (モーニングKC)

暁星記 1 (1) (モーニングKC)

  • 作者: 菅原 雅雪
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2002/10/23
  • メディア: コミック



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狼と香辛料 [読書メモ]

長い間、村に縛られていた豊饒の神・賢狼ホロと、
ひょんな事から旅を共にする事になった行商人ロレンス。
いつか自分の店を持ちたいロレンスは、
これまでこつこつとやってきていたが、
ホロと出会ってからはペースを崩されっぱなし。
とは言え、馬に話しかけてしまう程渇いていた孤独な行商生活からは夢の様。
トラブル、出費もまんざらではない。
なにせ、ホロは数百年の歳をへた賢狼。
経験値も半端じゃない(長いこと田舎に縛られていたのでギャップはあるが…)
しかも、普段の姿は美少女ときたからたまらない♪
(でも、その姿に惑うと手痛いしっぺ返しがくるから刺激的)
友情と愛情の二人旅が続く(途中からは三人に・・・)

アニメをきっかけに読み始めたが、
図書館に予約してもなかなか順番が回ってこない。
ネットの予約画面を見てため息をついていると、
「図書室で借りてこようか?」と長男。
え?あるの?よろしく~♪

聞けば、アニメを気に入った長男は、
高校の図書購入リクエストに入れたのだそうだ。
前からリクエストはあったのだけど、
既刊を一気に書かれていたので購入リストに入らなかったのだと言う。
「総額二千円未満だとすぐに通るんだよ。
だから”1~3巻”、”4~6巻”みたいに分割してリクエストしたんだ。
すぐ入れられたよ」
ほ~、そんなテクニックもあるのかぁ~。
しかも図書委員の特権で、ちゃっかり一番最初に借りちゃったそうだ。

理科系男の長男は、お金の事にもすっごい関心がある。
そこの所もハートにヒットしたのだろう。
取引の仕組みなどがおもしろい。
多分、その要素なしの”かわいい姿の賢狼との旅”の話
では長男は食いつかなかっただろう。
おかげで、母も恩恵に与れた♪

作者の紹介を見ると、大学で物理を勉強している人だった。
理科系男の、理科系男のための作品だった?まさかね。

著者:支倉 凍砂


狼と香辛料 (電撃文庫)

狼と香辛料 (電撃文庫)

  • 作者: 支倉 凍砂
  • 出版社/メーカー: メディアワークス
  • 発売日: 2006/02
  • メディア: 文庫



タグ:狼と香辛料
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ティーンパワーをよろしく [読書メモ]

現代のオーストラリアの街を舞台に、
中学生六人組が活躍するシリーズ。

オーストラリアでは中学生になると、
自分のおこづかいはバイトで稼ぐのが常識
(現役中学生の次男は超うらやましそう)
主人公の六人は”会社”を作って仕事を募集している。
それが”ティーンパワー・Inc”

個性豊かなメンバーが各巻の語り手となり、
それぞれの目から見た仲間の様子や、
巻き込まれた事件の顛末を語る形式だが、
その見方が語り手毎に違いおもしろい。
毎回事件に巻き込まれるのも、
気付かず素通りしてしまえば、
そのまま終わってしまいそうな事に、
誰かがふととらわれるから。
いきなり事件が降って湧くのではないのがいい。
で、明るくハッピーエンドなのが好き
(はて、以前デルトラでは逆をよろこんだような…
でも舞台を考えれば納得)

語り手が二巡した所で、とりあえずおしまいみたい。
私としては”ファーストシーズンの終了”であって欲しいな。
またティーンパワーの活躍が読めると期待しています♪

著者:エミリー・ロッダ
訳者:岡田 好恵


ティーン・パワーをよろしく〈1〉誕生!ティーン・パワー株式会社 (YA!ENTERTAINMENT)

ティーン・パワーをよろしく〈1〉誕生!ティーン・パワー株式会社 (YA!ENTERTAINMENT)

  • 作者: エミリー ロッダ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/11
  • メディア: 単行本



ティーン・パワーをよろしく(12) ─名画の秘密─ (YA!ENTERTAINMENT)

ティーン・パワーをよろしく(12) ─名画の秘密─ (YA!ENTERTAINMENT)

  • 作者: エミリー・ロッダ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/02/11
  • メディア: 単行本



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ロンド国物語・1 オルゴールの秘密 [読書メモ]

エミリ-・ロッダの新シリーズ。
ベサニ-大おばさんの遺品として
ラングラダ-家に伝わる緻密な光景が描かれたオルゴールをもらったレオ。
その人の心を魅了する家宝には決まりがあった。
  ・オルゴールは三回以上巻いてはいけない。
  ・メロディが流れている間は決して持ち上げない。
  ・メロディが終わるまで決して蓋を閉じてはいけない。

うれしさと誇らしさに満たされたレオの家に、
いとこのミミが愛犬を連れて一月やって来る事になった。
変わり者のミミが苦手なレオ。
平穏な暮らしが荒れる予感…どころか、大変な冒険に出る事に…

現代と魔法の国を舞台にしたファンタジーの序章。
多少ありがちな設定の魔法の国とも思えるものの、
そこはエミリ-・ロッダ、お楽しみはたっぷり用意されている事でしょう。
マジメな理科系少年のレオと、
たまにしか会わずにいた苦手なイメージのいとこのミミのコンビ。
これからの二人の成長が楽しみです。

著者:エミリ-・ロッダ

ロンド国物語  オルゴールの秘密

ロンド国物語 オルゴールの秘密

  • 作者: エミリー・ロッダ
  • 出版社/メーカー: 岩崎書店
  • 発売日: 2008/09/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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夏ものがたり [読書メモ]

6月、7月、8月のそれぞれの季節を舞台にした短編集。
それも色々な作者の作品を、編者の野上暁さんがセレクトしたもので、
詩であったり、長い物語の抜粋であったりと、
目次を見て、漫然と並べてある感じがしました。
ところがどうして、作品同士の脈絡も繋がりもないのに、
不思議と違和感を感じないのです。
同じ月が舞台と言うだけでない、まさに編者の力なんでしょう。
夏だったのもあり爽やかな後味でした。

そもそもは上橋菜穂子さんをキーワードに検索して見つけた一冊でしたが、
気に入ると同じ作者ばかりを読んでしまう私には、新たな出会いに繋がる本でした。
他の季節のも気になります。

編者:野上 暁
著者:清岡 卓行(蝸牛の道)、矢玉 四郎(おかあさんはかたつむり)
北村 薫(さそりの井戸)、竹下 文子(雨あがり)、杉みき子(電信柱に花が咲く)
松永 伍一(教科書)、水木 しげる(のんのんばあ)、江国 香織(七月の卵)
灰谷 健次郎(だれも知らない)、たかどの ほうこ(百まいめのきっぷ)
阪田 寛夫(光る)、上橋 菜穂子(縁日の夜)、内海 隆一郎(げげのぶし)
村上 春樹(蚊取線香)、船崎 靖子(林檎)



夏ものがたり―ものがたり12か月 (ものがたり12か月)

夏ものがたり―ものがたり12か月 (ものがたり12か月)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2008/06
  • メディア: 単行本



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海賊黒パンと、プリンセスに魔女トロル、2ひきのエイリアンをめぐるぼうけん [読書メモ]

セブンス・タワーの作者による童話集。
とっても現代的です。
どこがって、冒険の入り口のお使い先がレンタルCDショップだったり
(お母さんから「DVD返すついでにゲームソフトを借りるな」と釘を指されたり(^-^)
主人公のお姫様のお城はとってもささやかだけど
王様は、少しだけ見栄っ張りで、お后様は趣味に没頭で娘にお構いなしだし…
かつての童話を読み慣れていた私には斬新だけど、
現代っ子には身近で受け入れやすいかも。

この本,書店では目に止まりもしませんでした。
いかに~も低中学年男子向きぽいタイトルと装丁がそうさせたかも。
でも、ほぉ~,おやおやぁ~,ほっ、にやにやなお得な四点セット♪
新聞のオススメ児童書コーナーで推していたのが、
金原端人さんでなければ手に取らなかっただろう我が姿勢を少し反省してます。

著者:ガース・ニクス

海賊黒パンと、プリンセスに魔女トロル、2ひきのエイリアンをめ

海賊黒パンと、プリンセスに魔女トロル、2ひきのエイリアンをめ

  • 作者: ガース・ニクス
  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2008/08
  • メディア: 単行本



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ハリー・ポッター [読書メモ]

はうん; 遂に終わってしまいました…
この物語だけは、全巻通してで感想を書きたいと決めていましたが、
いざ読み終わってしまうと名残惜しくてたまりません。
世界的なブームになっただけの魅力があふれていました。
最初は、あまりに活字を読まない長男に買った物でしたが、
あまりの面白さに両親が参戦。
当時まだ字が読めなかった次男も近年参戦しました。
(始めにはまった長男は、六巻の頃に,内申書からは身の程を超えた
受験の道を選んでしまったため休戦。近々戦線復帰する模様)
最終巻は夫,次男,私の順にかぶりつき。
細かいパーツが丁寧に収められていく様が、
エキサイティングに展開されていて満足♪
やはり、まず最後が考えられていて書かれた話はいいです。

ハリー・ポッターの物語に影の様に寄り添う献身的な愛情に,
涙以上の情が深くぐらっときました。旅立つ時,どかでダンブルドアと話しができたのでしょうか…
や、一刻も早く生涯通して愛した人のもとに急いで行ってしまったんだろうな

この作品,訳に関して不満の声も聞こえましたが、私はよかったと思います。
癒者なんてスゴい!って思いましたよ。
傷や病だけでなく、精神をもケアする者を指す言葉として最適に思います。
今となってはhealer という単語を目にすることがあったら、他の訳が思いつかないと思います。
魔法にかかった十年でした♪
(ひなネタのあまりの多さに随分書くのが遅くなってしまったわい
随分遅れた感想文でした;)

著者:J.K.ローリング

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)

  • 作者: J. K. ローリング
  • 出版社/メーカー: 静山社
  • 発売日: 2008/07/23
  • メディア: 単行本



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虫の味 [読書メモ]

タイトル通り虫を食べて食べて食べまくり、
そのお味と漢方での薬効を紹介する珍しい本。
本,犬&虫繋がりのmicaさんのオススメとあり、楽しみで読んでしまいました。
連載されていたのが、薬剤師向けの月刊誌だけあり、
薬効に触れる事が多いが、筆者二人が楽しんで書いているのが感じられ読んでいて好感だ。
(小学生の頃に読んだ本に載っていたセミの幼虫についてもふれられていた)
随所に見える゛その道の人゛らしい言い方,例えば
「バッタの味は上等とは言えないまでも虫味としては上の部」とか
「大きくて食べごたえがある」や「ヤンマのヤゴは泥だらけで食欲をそそらない」等々…
とにかく、この先生たち、捕って、絶食&脱糞させたら、
バター炒めか揚げ物にしてしまう。
挙句に身近な人に(虫と言わずに)勧めて食わしてしまうからうげげである。
(すっごく楽しそう♪)
読む分には抱腹もんだが、お近付きにはなりたくないかも(笑)

この本を読んでいる時の次男と会話。
「◎くん(中学校から国立付属校に行った秀才くん)お母さんに教わって、墨彩画を始めたんだって。
お母さんも本を読んで始めたからって。スゴいよね~。
うちのお母さんなんて虫食べる本読んでるし…
お願い,おかずにカブトムシの幼虫なんかやめてね(笑)」
「するかー!カブトムシの幼虫は一度蒸してから揚げても爆発して危険だって書いてあるよ!」
「…お母さん,ポイントがズレてるよ…」
注:絶対ありえない事を前提とした会話なので笑い混じり

もう一つその時でた,◎くん母子繋がりのネタをついでに。
「◎くんもお母さんから鶴亀算習ったんだって、普通のをね」
そう、うちのお母さんはこんなのばっかり出したんです。
゛八月三十一日,デパート屋上のペットコーナーに行くと,
アカミミガメとカブトムシが合わせて26匹いました。
足は合わせて114本。ただし、夏休みの終わりの売れ残りなので、
カブトムシの足はどれも一本足りなくなっています。
売れ残りのカブトムシは何匹いたでしょう?゛
「…惨い…;」
次男は「親の違い」を強調して,テストが不出来だった時の責任回避にしようとしましたが、
「大変ね、親は選べないからね」でお終いでした。
(いいじゃん、足が1本足りないおかげで簡単になってるんだからさ!)

著者:篠永 哲、林 晃史

虫の味

虫の味

  • 作者: 篠永 哲
  • 出版社/メーカー: 八坂書房
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 単行本



タグ:虫 虫食
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