クロニクル 千古の闇 1 オオカミ族の少年 [読書メモ]
オオカミ族の少年トラクは、氏族から離れて父さんと暮らしていた。
穏やかだったある日、父さんは魂のないクマに殺されてしまう。
今際の際の父さんに誓った事。
”<天地万物の精霊>が宿る山”に行くこと。
だけど、父さんと離れて暮らしたことがないまだ12歳のトラク。
父さんを看取ることもかなわぬまま、追われるように旅立つ・・・
父さんが言っていた”<案内役>がおまえをみつける”
それは、家族を失った、まだ生まれて4ヶ月にも満たない
オオカミのこどもだった。
このウルフの描写が、なんともかわいいのです♪
トラクのことを<背高尻尾なし>の兄貴と呼びしたう姿は
中型犬以上の犬を飼ったことがある方は目が細まることでしょう。
遊び方、挨拶、動作の描写の1つ1つが目に浮かぶようでした。
もう一人の旅の道連れは、ワタリガラス族の弓の名手レン
年頃も近く、やはり父を亡くしたレンとは、衝突しながらも
友情と信頼関係が強まるところもいいです。
時代設定は、狩猟採取の生活の時代なのに
とてもすんなりと世界に入っていけるのは
作者が、書くに当たり、下準備として
かなり多くの情報を得た上でかかっているからと思われます。
素朴な、でも、生活に深く根ざした宗教観。
森に対する感謝と畏敬の念が溢れています。
あとがきによると、6冊シリーズになるとのこと
まだ、この1巻がでたばかり・・・
シリーズ完結してから書くという、このブログの初めの決め事は
あっけなく崩れ去りました。がらがらがら~
著者:ミシェル・ペイァー
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